これで安心!エンディングノートの書き方【書くべき9項目】

これで安心!エンディングノートの書き方【書くべき9項目】

終活を考えるとき、エンディングノートってよく聞くけれど、具体的に何をどのように書けばいいのか悩んでいませんか?

この記事では、終活で重要なエンディングノートについて以下のことを解説します。

  • エンディングノートの入手方法
  • エンディングノートの役割
  • エンディングノートを書く時期
  • エンディングノートに書くべき項目
  • エンディングノートを書く時の注意点

エンディングノートを書いておけば、自分が病気になったときや、介護が必要になったとき、万一亡くなってしまったときに自分も家族も安心できますよ。

目次

エンディングノートを書いて自分も家族も安心

エンディングノートを書いて自分も家族も安心

エンディングノートは、自分が病気になったり、介護が必要になったり、万一亡くなったときに役立ちます。

自分のことや希望することを書いておくので、エンディングノートを見れば家族やまわりの人が困らずにすむのです。

エンディングノートの入手方法

エンディングノートは市販のものもあり、書くべきことがあらかじめ項目ごとに記されています。

書店やネットショップでも販売されています。

また葬儀に関するセミナーなどに参加すると配布されることも。 

葬儀関連のサイトからネットで申し込んで、無料で手に入れる方法もあります。

パソコンで入力するタイプもあり、ネットで無料でダウンロードすればOK。

白紙のノートを使い、自由に好きな形式で書いてもいいでしょう。

エンディングノートの役割

エンディングノートは、病気や介護が必要になったときや死亡した場合に備え、自分の情報や希望することなどを書いておくものです。

もし認知症などで判断能力をなくしたときに、本人のことや希望がわからないと家族やまわりの人が困ってしまいますよね。

エンディングノートを書いておけば、家族やまわりの人に情報や考えが伝わります。

万一のとき、家族やまわりの人が迷わずに本人の希望に沿って決断できます。

エンディングノートを書く時期

エンディングノートは、ぜひ元気なうちに書いておきましょう。

急な病気や事故が起きたときにも役立つので、なるべく早いうちに書いておくのがいいですね。

自分の誕生日から書き始めるなど、何かのきっかけに始めるのもおすすめです。

エンディングノートに書くべき9項目

エンディングノートに書くべき9項目

エンディングノートは、書くべきことがあらかじめ項目ごとに記されている市販のものもあります。

その場合は、項目に従って書きましょう。

自分で作る場合は、おもに次のようなことを書いておきましょう。

  1. 家族への思い
  2. 基本情報
  3. 介護の希望
  4. 医療の希望
  5. 友人・知人の連絡先
  6. 資産状況
  7. 葬儀・お墓の希望
  8. デジタル遺品の保管場所
  9. その他

それぞれみていきましょう。

項目1.家族への思い

家族との楽しかった思い出や苦労したこと、感謝の気持ちを書いておきましょう。

普段はなかなか言えない気持ちを伝える、いい機会になります。

思い出の写真を貼っておくのもいいですね。

項目2.基本情報

自分の氏名、生年月日をはじめ本籍地、血液型などを書いておきましょう。

入院することになったり、介護施設に入所するときは家族が書類を書くこともあるので忘れずに書くことが大切です。

項目3.介護の希望

将来、認知症や寝たきりになったときにどうしてほしいかを書きます。

在宅介護と施設介護のどちらを希望するか書いておきましょう。

施設介護なら、どんな種類の施設にするのか考えておくのが大切です。

項目4.医療の希望

かかりつけの病院、病歴、常用している薬、お薬手帳の保管場所も書いておくと、万一倒れた時に役立ちます。

終末期医療の希望を書いておくことが大切です。

万一、回復が見込めないときの余命告知や、延命治療はどうしてほしいかを考えておきましょう。

また、最後を迎える場所はどこがいいか、心肺停止後の蘇生措置をどうするか書いておけば、家族やまわりの人が困らずにすみます。

臓器提供の有無も書いておくといいでしょう。

項目5.友人・知人の連絡先

万一の時に、知らせてほしい人の連絡先を書いておきましょう。

葬儀に参列してほしい人がいれば、明記しておけば家族やまわりの人がスムーズに準備をすすめられます。

項目6.資産状況

預貯金、保険、年金、不動産、株式、クレジットカードなどの情報をまとめておきましょう。

金融機関の暗証番号は、このあとデジタル遺品のところでも説明する、証書遺言を作って書いておくと安心です。

公共料金の支払先や支払い方法も書いておけば、死後に手続きがしやすくなります。

借入金やローンの返済が残っているときは、忘れずに書いておきます。

自分が希望する相続人がいる場合は、遺言書を作成して家族がもめないようにすることが重要です。

弁護士や司法書士などの専門家に相談してみましょう。

項目7.葬儀・お墓の希望

亡くなったとき、どんな葬儀をしてほしいかを決めておきましょう。

一般葬か家族葬か、あるいは1日葬か直葬(火葬式)かどれを希望するかよく考えましょう。

喪主になってほしい人や、遺影の写真、戒名の希望もあれば書いておきます。

お墓については、ない場合はお墓を建てるのかを決めておきましょう。

建てるならどれくらいの予算で、どこに建てるのかを考えなければなりません。

一般的なお墓か永代供養墓か、ほかの供養方法かを家族と話し合っておくことが大切です。

1日葬

通夜をおこなわず、葬儀・告別式と火葬のみおこないます。

家族葬よりも少ない人数で行うのが一般的です。

直葬(火葬式)

通夜や葬儀・告別式をおこなわず、近親者のみで弔い火葬します。

1日葬よりさらに少ない人数でおこないます。

永代供養墓

個別の棚などに骨壺をおさめる納骨堂があります。

また遺骨を個別ではなく、他の遺骨とともに埋葬する合葬墓(がっそうぼ)・合祀墓(ごうしぼ)などがあります。

項目8.デジタル遺品の保管場所

デジタル遺品とは、パソコンやスマートフォンの写真や動画、文書などのデータのことです。

パソコンやスマートフォンのユーザー名(ID)、パスワード、PINコードなどの一覧表を作っておきます。

スマートフォンやインターネットの契約、動画サイトなど有料の定額サービスの契約をしている人もいるかもしれません。

遺族が解約できるように、それぞれのIDやパスワードを一覧にしておきましょう。

IDやパスワードはネット銀行にも設定されていることがあるため、厳重に管理する必要があります。

自分の死後遺族に伝えるには、自筆証書遺言か公正証書遺言にIDやパスワードの一覧をつけておくとよいでしょう。

相続人となる遺族だけが見られる方法です。

エンディングノートには、IDやパスワードが証書遺言に書いてあることを明記しておきましょう。

自筆証書遺言

遺言者が書面で遺言の内容、日付、氏名を自分で手書きし押印して作成します。

費用がかからず、法務局で申請して保管できるので紛失や改ざんのおそれがありません。

詳しくはこちらを参考にしてください。民法第968条「自筆証書遺言」

公正証書遺言

遺言者が公正役場の公証人に、遺言書の内容を伝えて作成してもらいます。
内容を本人と公証人が確認して署名、押印します。

費用がかかりますが、公証役場で保管されるので紛失や改ざんのおそれがありません。

詳しくはこちらを参考にしてください。民法第969条「公正証書遺言

項目9.その他

ペットを飼っている人は入院、介護が必要になったときや、自分の死後に世話をしてくれる人が必要です。

預かってくれたり引き取ってくれる人を探し、お願いしておく必要があります。

ペットの好きな食べ物や癖などの生活習慣、利用している動物病院をエンディングノートに書いておきましょう。

預かってくれる人もわかりやすく安心ですね。

自筆証書遺言や公正証書遺言を作成している場合は、必ずそのことを書いておきましょう。

証書遺言があることを家族がわからないと、せっかく作成しても無駄になってしまいます。

エンディングノートを書くときの注意点4つ

エンディングノートを書くときの注意点4つ

エンディングノートを書くときに、注意するべきことがあります。

自分の情報を書いておくものなので、取り扱いは慎重にしなければなりません。

次の4つは重要なことなので、しっかり確認しましょう。

1.保管場所を家族に知らせておく

2.遺言書と違って法的な効力はない

3.家族と一緒に書くのがおすすめ

4.年に一度は見なおす

順にみていきましょう。

1.保管場所を家族に知らせておく

家族にエンディングノートがあることを、わかっておいてもらう必要があります。

パソコンでエンディングノートを制作している場合は、パソコンの中の保管場所を知らせておきましょう。

あるいは、入力した後に必ずプリントアウトして保管しておいてください。

エンディングノートの保管場所を、家族やまわりの人に必ず伝えておきましょう。

2.遺言書と違って法的な効力はない

エンディングノートは、自分の希望をメモ書きしておくものと考えましょう。

相続のことを書いても、法的な効力はないので注意が必要です。

遺産の相続を自分の希望どおりにおこないたいときは、遺言書が必要です。

3.家族と一緒に書くのがおすすめ

エンディングノートを一人で書いていると、家族のことを思ったりして悲しい気持ちになってしまうかもしれません。

なるべく家族といっしょに、話し合いながら書くとよいでしょう。

4.年に1度は見なおす

月日がたつと、情報や気持ちが変わることもあるかもしれません。

年に一度は見なおして、書き込んだ時と変わりないか確認するといいですね。

誕生日に見なおすなど、月日を決めておくと忘れないでしょう。

情報や気持ちが変わっていたら、二重線などで消して書きなおします。

書きなおした日付も書いておくといいでしょう。

エンディングノートを書いてみよう

エンディングノートを書いてみよう

エンディングノートは、気負いせずに書けるところから書けばいいのです。

全ての項目を書かなくても、考えがまとまる時がきたら書き込みましょう。

書いた内容を家族と話し合ってみるといいですね。

家族に自分の気持ちを知ってもらう機会になります。

お気に入りのノートを持っておいて、少しずつでもいいので書いてみましょう。

きっと安心してこれからの生活を送れますよ。

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この記事を書いた人

石材販売店に約10年事務員として勤務。終活ガイド2級の資格をもち、終活や現代のお墓事情に関するジャンルを得意とするWebライター。現在は、終活メディアで記事執筆するかたわら、夫の両親の終活を経験したことから、終活の大切さを伝えたいと、終活ブログを運営中。

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